動画は「フェルナンド・ガブリエル」さんが撮影、公開したものです。
真冬の地下鉄で出会った犬と男性
去年の8月、ブラジルサンパウロでは真冬。
その年一番とまで言われるほどの厳しい寒さが続いていました。
地下鉄の構内で、「フェルナンド・ガブリエル」さんと兄弟の「フェリペ」さんは、とある犬に出会いました。
犬は隅で丸くなり凍えるように震えていたのです。
フェリペさんは乗車券の購入を終えると、即座に着ていたTシャツを脱ぎました。
パーカーを着なおすと、脱いだTシャツを震える犬に着せたのです。
犬はおとなしく服を着せられたあと立ち上がり、フェリペさんたちが立ち去るのを見送りました。
この続きのお話
フェルナンドさんとフェリペさんは、出かける途中でこの犬に出くわし、犬も敵意無く飼い主も見当たらなかったため、この犬を一旦自宅に保護しようと計画していたそうです。
しかし駅に戻るとこの犬は既にいなくなっていた模様。
犬がこの後、誰かの温かなお家に行けたかはわかりませんが、いつもより少しでも温かく過ごせたのは間違いないでしょう。
フェリペさん「手が届く範囲なら救える」
その後行われたインタビューで、
「世界を変えることはできません。でも手が届く範囲なら可能ですよ」
とフェリペさん。
助けを必要としている生き物や人に対して、即判断をして素早く手を差し伸べられる人はそう多くはありませんが、この言葉は良心を持つ多くの人に勇気を与えたのではないでしょうか。
手を差し伸べることは何も恥ずかしいことでも怖がることでもありません。
凍える犬に即座に自分の服を与えたフェリペさんのように、多くの人が、困っている生き物や人に少しだけ手を貸してあげられると良いですね。