2021.08.03
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多くの人は毎日、朝起きて、仕事や勉強をして、食事を摂り、趣味の時間も楽しみ、そして眠りにつきます。
その中でほとんどの人が毎日大体同じ時間(6時間~8時間)、睡眠をとっています。
動物はどうでしょうか。
動物は根本的に人とは違います。
仕事や勉強を必要としない代わりに、多くの野生動物は食料調達に多くの時間を費やします。
それも昼動くか、夜動くかは動物によって違います。
必要とする睡眠時間も動物によってバラバラなのです。
ペットとして長い年月を人と一緒に暮らしてきた歴史を持つ犬や猫たち。
人と密接した暮らしをしていても、必要な睡眠時間は随分違います。
犬や猫の平均睡眠時間は10時間~12時間。
特に子犬や子猫、老犬や老猫なら、もっと長く眠る子も居るでしょう。
犬と猫の睡眠時間は同じですが、猫の方がよく寝るイメージを持たれます。
それは、人が起きている昼間こそが、猫の寝る時間だからです。
元々は夜行性で、夜の暗い時間でも周りを見ることができる猫。
「さて、寝ようかな」と思ったタイミングで、大運動会を始める猫さんがお家に居る方も多いのではないでしょうか。
犬や猫が昼間にスヤスヤ寝ていても、単にぐうたらなわけではありません。
もっとも眠る時間が長いといわれている動物はコアラです。
なんと22時間。
何故そんなに長い時間寝ているのかというと、コアラの主食に理由があります。
「コアラはユーカリの葉を食べる」というのは有名ですが、実はユーカリを食べる動物はコアラだけ。
コアラは他の植物が少ない中でも、ユーカリを独占して食べることができて、他の動物と争うことなく生存することができます。
ユーカリには青酸カリ系の毒が含まれており、他の動物はこれを食べることができません。
逆にコアラはユーカリの毒を体内で解毒できるため、ユーカリを食べることができます。
いくら解毒できるとはいえ、食べた後すぐ毒がなくなるわけではありません。
体内で消化、解毒するのに多くのエネルギーを必要とするため、長ーーい睡眠時間を必要としています。
動物園で見かけたときに寝ていても、無理やり起こさないであげてくださいね。
コアラには、長い時間寝る理由がありました。
逆に短い睡眠時間である必要がある動物は何でしょうか。
睡眠時間が短い動物は、主に草食動物です。
その中でもキリンの睡眠時間は、驚くことに2時間弱程度。
草食動物は葉や草を食べますが、草は肉よりもカロリーが低く、大きな体を保つためにはより多くの量を必要とします。
そのため、1日の多くの時間を草や葉を食べることに費やします。
また、昼も夜も肉食動物に襲われる可能性があるため、ゆっくり眠れるような時間は得られません。
馬などは立ったまま浅い眠りにつくこともでき、いつでも肉食動物から逃げられる状態を保っています。
しかし草食動物でも、動物園などの安全が保障された空間では、睡眠時間が長くなる傾向があるそうです。